Mリーグの魅力
Mリーグ、めちゃくちゃ面白いですよね。
最初は麻雀は見るより自分でやる方が楽しいと思っていましたが、そんなことはありません。
やるのはもちろん楽しいですが、見るのも楽しいです。
このブログではMリーグの魅力と今後の期待について記します。
2021シーズンの振り返りは別のブログで記します。
Mリーグとは?
Mリーグは2018年に発足された麻雀のプロリーグです。
立ち上げたのはサイバーエージェントの藤田晋社長で、Mリーグのチェアマンを務めています。
Mリーグには下記の8チームが参戦しています。
・KADOKAWAサクラナイツ(オーナー企業:KADOKAWA)
・セガサミーフェニックス(オーナー企業:セガサミーホールディングス)
・渋谷ABEMAS(オーナー企業:サイバーエージェント)
・KONAMI麻雀格闘倶楽部(オーナー企業:コナミアミューズメント)
・U-NEXTパイレーツ(オーナー企業:U-NEXT)
・赤坂ドリブンズ(オーナー企業:博報堂DYメディアパートナーズ)
誰もが知る大企業ばかりがオーナー企業になっています。
さらに大和証券、朝日新聞、ローソン、日清食品、ミズノといった企業がスポンサードしています。
一般層に良いイメージを持たれていない麻雀でここまでの企業が手を挙げるに至ったのは、
他ならぬ藤田晋社長の手腕でしょう。凄過ぎます。
1チームは最低3名最大4名で構成され、かつ男女それぞれ1名以上いることが義務付けられています。
そして年1回開催されるドラフト会議によって各チームは選手の編成を行います。
シーズンは10月上旬に開幕し、4月下旬まで実施されます。
まずはレギュラーシーズンでリーグ戦90試合を行い、下位2チームが敗退します。
上位6チームでセミファイナルシリーズを16試合行い、さらに下位2チームが敗退。
最後に残った4チームでファイナルシリーズ12試合で優勝が決まります。
試合は年末年始のイレギュラーはあれど、基本的には月・火・木・金の週4日、
19時からABEMAの麻雀チャンネルにて完全無料の生中継で放送されます。
Mリーグの魅力① 全試合を完全無料中継
上で記しましたが、MリーグはABEMAで全試合を完全無料で見ることができます。
当たり前のことすぎてあまり評価されることが少ないように感じますが、非常に重要なことだと思います。
現代で野球でもサッカーでも、全試合が無料で見ることができる競技はほぼないでしょう。
全試合を無料で視聴できるなんて、大昔の巨人戦くらいです。
それも巨人だけで、他のチーム同士の試合はなかなか中継は無かったですからね。
Mリーグが全て無料で視聴できるのは、異例中の異例だと思います。
無料というのは言葉通り全く利益にはなりません。
しかし、有料だけにしてしまうとライトなファンは取り込めません。
こういった場合、間の案として半分無料、半分有料のようなことも考えられますが
Mリーグは思い切って完全無料にしたのです。
これにより私のような「麻雀見るのって楽しいのかな?」と思っていた人たちも取り込めたわけです。
Mリーグの魅力② 演出が豪華
Mリーグは無料中継していますが、ただ麻雀をしている様子を流しているわけではありません。
以下の演出も素晴らしいです。
・全試合で素晴らしい実況と解説がついている
・試合後のインタビューもある
・専用スタジオがかっこいい
・チームのユニフォームがある
興行において演出は非常に重要です。
実況、解説、インタビューは多くの人が重要性を認識していると思いますが、
ユニフォームやスタジオも非常に重要なのです。
特にスタジオはお金がかかる上に効果が実感しにくいので投資がしにくい面がありますが
ただの会議室に麻雀卓を置いたような場所だったとしたら、Mリーグは人気にならなかったでしょう。
ABEMAはケチらないところが素晴らしいと思います。
Mリーグの魅力③ 素晴らしい選手達
もちろん、各選手の魅力もMリーグの良さです。
ここで魅力は書ききれないので、2021シーズンの振り返りにて全ての選手について触れます。
Mリーグへの期待① 麻雀団体の統一
ここからは今後のMリーグに期待したいことを記します。
※Mリーグに不満は一切ありません。
最も期待していることは、麻雀プロ団体を統一することです。
麻雀界は色々あってプロ団体が乱立しており、主要と呼ばれる団体だけでも5つもあります。
最も古い日本麻雀連盟を除いて全て分裂によって出来ているので、
ケースバイケースではあるにせよ思想の違いによる喧嘩別れをしている形です。
(現在はいがみ合ってはいませんが)
例えるならプロレス方式になっており、団体によってルールが微妙に異なります。
私はこの現状がベストとは全く思いません。
プロレスのような単純な競技ではない興行であれば統一する必要はないのかもしれませんが、
麻雀を競技としての普及および国際化を目指すのならビジネスとして成立する必要があります。
そのためには分裂してバラバラの状態よりも、一枚岩となる方が効率的です。
そりゃそうです。5つ団体があればそれぞれの運営費用がかかりますし、スポンサーも分散してつきにくいです。
そもそも私の認識では麻雀プロ団体と言えるものは存在しません。
だって各団体は会費を取って賞金付きの麻雀大会を開いているだけですから。
プロという名前を名乗っているだけに過ぎません。
麻雀プロと言える団体は選手に年俸を支払っているMリーグ機構及び各チームのみです。
麻雀団体を統一できるのは既にビジネスとして成り立たせているMリーグ並びに藤田晋氏だけだと思います。
しかし今はその時期ではないと思います。
藤田氏の資本力があれば今にでも麻雀団体を統一して法人化することは容易ですが、
無理に統一しても各団体の幹部が納得することはありません。
さらに各団体の伝統のリーグ戦やカップ戦とMリーグとの兼ね合いは調整が必要です。
将来的には統一がベストと思いつつも、実現するのは早くても10年後くらいかなと思います。
Mリーグへの期待② 麻雀のルール、システム見直し
麻雀は非常に面白いテーブルゲームですが、そのルールやシステムに問題点が多々あります。
さらっと考えつくものを挙げると
①役が多いのはまだしも、符を含めた点数計算は難しすぎる。
②雀荘の数だけローカルルールがあり、初心者が行くには敷居が高い。
③この時代にプロリーグでも点棒というアナログな仕組みを使用している。
④全自動卓なのに山が積み上がる。山からツモるのは崩しやすいのにも関わらず、崩したら罰がある。
といったことがあり、他にもあるかも知れません。
①と②はルールの見直しですね。
符の計算を簡易にするか、しなくて良いルールにすることも検討してもいいかもしれません。
雀荘でローカルルールがあるのはいいのですが、ベースとなるルールは統一してほしいです。
基本ルールプラスこれですよ、という説明ができれば雀荘にも行きやすくなると思います。
このあたりはMリーグへの期待①が達成されると検討ができそうですが、実現するには時間がかかるかもしれません。
③と④はもう少し現実的なお話だと思います。
麻雀卓メーカーとより効率的な全自動卓を共同開発するのはいかがでしょうか?
ハイエンドな全自動卓において点棒は間違いなく不要です。各自の点数計算を入力するタッチパネルなどを追加すればいいのです。
点棒を無くす、本場の供託の回収を間違えるなどのトラブルも防止できます。
また、全自動卓は混ざり具合がイマイチとの指摘もよくあります。それは山を積むからではないでしょうか?
配牌を含めた全自動卓ならボタンを押したら1つ牌が出てくるだけで良いと思います。
王牌だけ中央にでも置いておけばいいでしょう。
Mリーグへの期待③ 麻雀=賭け事からの脱却
これはMリーグの活動目的に掲載されています。
Mリーグは、参加する選手に違法賭博との決別を課し、プロ団体をはじめとする麻雀界や関係企業等と密に協力しながら、麻雀に対する負のイメージを払拭し、娯楽・競技としての地位向上に努めます。
ちなみに現在まで例はありませんが、
「Mリーガーに賭博行為への関与が発覚した場合、解雇等の厳重な処分を課す」
と藤田氏が明言しています。
日本では麻雀でお金を賭けることは法律違反なので当たり前のことですが、
令和の現在でも一部雀荘では賭けが行われています。
そういった店もアングラという感じでもなく、普通に麻雀プロがゲストで来店したり、
働いていたり、もしくは経営していることもあります。
(某強豪麻雀プロがMリーガーになれないのは、賭博行為をしている雀荘のオーナーであるからと言われているくらいです)
ノーレート雀荘なんて言葉があること自体、おかしいのです。
レート(=賭け率)なんてあることが異常なのです。
現状ではレートの低い雀荘は事実上黙認状態ではありますが、数が多すぎるからであって違法行為なのは間違いありません。
麻雀業界は感覚が狂っているのでこの状態が異常と思っていません。
異常と考えている人はいると思いますが、今日まで淘汰されていないのであれば認めているのと同じこと。
中には麻雀からギャンブルを切り離すことは不可能だから、公営ギャンブル化するべきなんて意見もあります。
仮に麻雀がギャンブルとして成立した場合、麻雀がこれ以上普及するのは不可能と言っていいでしょう。
いや、Mリーグも現在のような大きなスポンサーがつかないでしょうから開催できず、今よりも衰退する結果になりそうです。
それでも俺は麻雀で合法的にギャンブルがしたいんだというのは勝手が過ぎます。
かつては将棋も賭けが横行していたそうです。
江戸時代より賭けは禁止されていましたが、賭け将棋で生計を立てる人もいたとのこと。
しかし将棋の普及とともに淘汰が進み、昭和50年頃には絶滅したそうです。
ところが麻雀は自浄作用が無かったため、今日まで違法ギャンブルが野放しにされており、麻雀に対する負のイメージが払拭できていません。
麻雀もいつか賭けないことが当たり前になってほしいです。