RM_horseの競馬コラム

RM_horse別館コラム

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瀧澤謙太 vs. 朝倉海 展望

 

ようやく大晦日の対戦カードが決まりました。

私が応援している瀧澤謙太選手の相手は朝倉海選手でした。

これは予想されていた通りのカードなので、特に驚きはありません。

早速試合展望にまいります。

 

なお、完全に瀧澤謙太応援視点で書きますのでご了承ください。

 

朝倉海選手はあのPRIDEファイターに似てる?

朝倉海選手の最大の長所はパンチのハンドスピードでしょう。

おそらく瀧澤選手が試合では体験したことのないスピードだと思います。

朝倉選手が短時間のKO勝利が多いのは、
まだ眼が慣れていないうちにとんでもないスピードでパンチを繰り出してくるので、
スピードに対応できずにあっという間に終わってしまうからではないでしょうか?

 

しかし連続で攻めていける時間は当然限られています。

前回のヤマニハ戦でも朝倉選手側の攻めが止まると単発のパンチを貰う場面が結構ありました。

ヤマニハ選手に朝倉選手を倒すだけのスタミナが残っていなかったために
倒されずには済みましたが、あれが朝倉海選手の“敗戦パターン”ではないでしょうか?

 

あれ?こんな選手昔もいたなあと思いませんか?

そう、PRIDEミドル級時代のアリスター・オーフレイムです。

まだ謎の巨大化によって今のような筋肉隆々のヘビー級ファイターになる前です。
(もちろん謎と言っているのは皮肉ですよ!)

あの頃のアリスターが今の朝倉選手とかぶるんですよね。

 

もちろん朝倉選手はアリスターほど見てわかるほどガス欠するわけではないですが、
長期戦には(1dayトーナメントを抜きにしても)持ち込みたくない選手でしょう。

1RKOが多いのは、攻撃力の高さがずば抜けているのが理由ですが、
長期戦になると不利な面も出てきてしまうため、戦略的にしている部分もあるでしょう。

 

ファイトスタイルが変わった?

朝倉選手はバンタム級トーナメントの1回戦で渡部修斗選手、2回戦でアラン“ヒロ”ヤマニハ選手と対戦しています。

この2戦を見て、コーナーに追い込まないと強打を出してこないなと感じました。

以前はリングのどこにいてもKOを常に狙っている感じがしましたが、
大人になったといいますか、有利な対面・距離でしか強打は打たなくなりました。

 

もちろんコーナー以外では全く打撃を出さないわけではなく、ローや左ボディは出します。

しかしそれはコーナーへ追い込むための攻撃であり、得意の速射砲の連打はコーナーに追い込んでからです。

戦略として当然ですし、無駄なスタミナを使わずにカウンターのリスクも低くなります。

よく言えば隙が少なくなりましたが、もともとの狂気は削がれたのかも?という気もしています。

 

だからチャンスとは言いませんし、むしろ隙が無くなってピンチな気もします。

ひとつ言えるのは、以前のイケイケなファイトスタイルで戦略は考えるべきではないと考えています。

マネル・ケイプ選手がタイトルマッチで実践したカウンター狙いはかなり難しそうです。
あの頃とはファイトスタイルが違います。

 

足は止められない

上でカッコ書きでチラッと記しましたが、今回は1dayトーナメントの準決勝です。

優勝を見据えるにはいかに準決勝で消耗せずに、怪我せずに勝つかを考えると思います。

そのためには早期決着が都合がいいので、プレッシャーはどんどんかけてくると思います。
(※ゴング後のシェイクハンドも応じない方がいいかもしれません)

瀧澤選手はコーナーに追い込まれそうになった時に素早く脱出することが出来ますので
とにかくサークリングで脚を動かす展開になると思います。

 

朝倉選手もすぐに打ち合えないなら、追いかけ続けると消耗もするので無理には攻めないと思います。

よって試合時間はかかるのではないでしょうか?

1Rは決定的な打撃が両者とも入らないと予想しています。

それでも瀧澤選手も3Rずっとサークリングするわけにはいきませんから、
(今成戦と違って相手の手数の方が多いことは確実なので判定で不利になるため)
2R後半もしくは3R前半には打ち合う時間帯はやってきます。

前述の通り、チャンスは相手が攻め疲れた時です。

瀧澤選手はその時まで待ちましょう。

 

いやいや瀧澤選手も決勝戦があるのだからそんな悠長なこと言ってられないのでは?
と思う方もいらっしゃると思います。

いいえ、1dayトーナメントのことはそんなに考えていないと思います。

とにかく朝倉海を倒す。これしか考えていないと思います。

私もそれでいいと思っています。後先のことを考えて勝てる相手ではないです。

瀧澤選手には5分3Rの15分のトータルで戦略を考えているのではないでしょうか?

 

距離設定が大きなポイント

朝倉選手は身長が公称172cmですが、もう少しあるような気がします。

リーチは分かりませんでしたが、おそらく175cmくらい(もしくはそれ以上?)はありそうで
バンタム級では比較的リーチの長い選手です。

その長いリーチを活かして相手のパンチが届きにくい距離から
左右のコンビネーションを繰り出すのが朝倉選手のスタイルです。

 

この距離、瀧澤選手に適性かどうかは微妙です。

瀧澤選手は朝倉選手よりも身長もリーチも大きいですが、
パンチの距離はそんなに遠い間合いではないと見ています。

キャリアの中でパンチでダウンを取ったのはほとんど中間から近距離だったと記憶しています。

しかし、キックはかなり長い距離から繰り出します。

お互いパンチなんて到底届かない距離です。

 

どちらが自分に有利な距離を取れるか、相手の土俵に入った時にどう対策するか?
に注目しています。

この対戦、ストライカー同士ですが距離設定により噛み合わない可能性もあります。

判定で勝てるようなポイントを稼ぐ戦略も必要かもしれません。

 

いい準備が出来ているはずの瀧澤選手

瀧澤選手の大きなアドバンテージは大晦日までの準備にあります。

朝倉選手は前回のヤマニハ戦でフルラウンドを闘って、さらに右拳を骨折しています。

最短でも試合後3〜4週間は練習はほぼ出来なかったでしょう。

一方の瀧澤選手は前回の元谷戦を1RでKO勝利。怪我も試合による消耗もありませんでした。

さすがに減量の消耗はありますから次の日からガンガン練習というわけにはいきませんが、
数日後には大晦日に向けた準備を開始していたでしょう。

 

格闘技も他のスポーツと同様に、当日のコンディション含む事前準備が超重要です。

実力5、準備5と言ってもいいんではないでしょうか?(言い過ぎですかね?)

一年前の大晦日ではショートスパンの3連戦により準備1くらいで試合をしてしまいました。

今回、瀧澤選手は準備5に近いコンディションで臨めるはずです。

 

朝倉選手がどれくらいのコンディションで来るかはわかりませんが、
少なくとも瀧澤選手の方がコンディションが下回ることはないはずです。

(逆にコンディションを言い訳が出来ないプレッシャーはあるかもしれませんけどね!)

 

特に格闘技は結果に対するコンディションの影響をあまり指摘しませんが、
実力や相性と同じくらい重要な要素だと思います。

 

言われてるような実力差は無い

世間は圧倒的に朝倉勝利の予想が多いです。それは実績を考えれば妥当なことです。

瀧澤選手は扇久保選手に敗れていますが、朝倉選手は扇久保選手に圧勝しています。

私も瀧澤選手を応援していなくて、なんとなく予想してみたとしたら朝倉選手の勝ちとすると思います。

 

ただ、準決勝に勝ち上がった4人で瀧澤選手だけが実力が落ちるという意見には
「お前は瀧澤 vs. 元谷を見てたの?」とかそれって元谷選手や岡田遼選手も舐めてんの?」
と思います。

 

実力がなかったら元谷選手を1RでKO出来ないですよ。それが出来たのは井上直樹くらいです。(一本勝ち)

井上だって自分は準備万全で元谷選手はショートスパンの試合でしたからね。

 

内容もロー(カーフ)やミドル(三日月蹴り)でしっかり嫌がらせを入れて、
組みついて来た時もテイクダウンを取らせず、
剥がし際にビックヒットを当ててそのままフィニッシュという圧倒的な内容でした。

 

あれをラッキーパンチだとか、元谷選手の作戦ミスだったとか言ってる奴には
「何見てたの?自分の予想と違ったからって言い訳すんなよ。現実見ろよ。」
と思うわけです。

 

瀧澤選手は既に日本のバンタム級のトップに立つ可能性のある実力は備えています。

朝倉勝利予想は妥当だと思いつつも、実力が落ちるという意見には真っ向から反対します。

 

まあとにかく応援です

いつも言ってますがとにかく応援です。それ以外は無いです。

彼の特技はアップセットです。

パンクラスでの北田戦や前回の元谷戦はほとんどの人が負けると思っていたわけです。

今回みたいなアンダードックを勝ってきて評価を上げてきた選手なのです。

 

北田戦は私も会場で見ていました。

あの時は瀧澤選手のことを酒井代表のお気に入りくらいにしか考えてなかったです。

DEEPでタイトルマッチを経験している北田選手に、若手有望株とはいえ勝てるわけがないだろうと。

ところが試合では北田選手を圧倒し、最後はTKOで決めました。

あの時の盛り上がりは(たまアリ等に比べて)小さい会場ながら物凄い熱気に包まれていました。

 

前回の元谷戦で同じようなアップセットを見せてくれましたが、
もう一度、いや決勝も入れてもう二度アップセットを期待しています。